アメリカ進出 成功の秘訣7 某チェーン店現地開発担当 加藤丈晴 氏

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アメリカ進出 成功の秘訣 その7

新規オープンまでには、半年〜1年間。資金的余裕を。

某チェーン店現地開発担当 
Takeharu Kato(加藤丈晴)氏

Takeharu Katoエリアの特性と法律を確認して、希望物件を決定
日本からアメリカに進出してお店を持つなら、まず何回か実際に来て、いろんなレストランやビジネスを研究することです。人任せにしないで自分で動く。

アメリカ人には、知らないものは食べない、新しいものを拒む傾向があります。すぐには飛びつきません。エリアの特性とか、どんな人が住んでいるかなど、これを調べて出店地域を決めます。

ある程度出店予定地が決まったら、市のゾーニング課(地区制用途調査機関)で予定地の用途を確認します。カリフォルニア州では業種の用途も各商業地区間内で決まっていて商業地区間だからといってどこにでも開店できるわけではありません。店内に座席を置く場合または業種別で店舗の具体的な広さに対してパーキングが何台必要かなど細かい規定があります。上記をふまえると商業物件に関しては基本的に同じ敷地内に駐車スペースがないとダメなので、不足している場合はバレットパーキング(Valet Parking)をつけるなどの処置を実地することを前提に許可を申請する必要があります。

中には、パーキングが少ないのに営業しているレストランがあります。これは、Grandfathered-Inと呼ばれる制度もので、開店当時から営業者が変わっても途切れ無く継続して営業しているお店は開店当時の法律制度を維持する事ができます。この制度等を上手く利用すると、レストラン用途の新規申請期間を省けます。そのためには、前の店がクローズしてから3カ月以内に新規での開業することです。もし店内改装をするのであればタイミングがとても重要となります。実際には、営業中の店の営業権を購入します。立地も良い物件だとプレミアが付きますが、新規で建築するよりも時間もお金も節約できます。

希望の物件が見つかったら、貸し主にLetter of Intentという、借りたい意向を示す書類を出します。その中で、借り主の希望を箇条書きにし提出します。何度か交渉の後、合意すればリース契約となります。条件が合わなければ契約まではいたらないし、途中でもっと良い条件の借り主が出てくるとそちらへ渡ってしまうこともあります。

アメリカではルールに厳しい。工事と行政のチェックは手順を踏んで
店内を改装する場合、行政の検査官を呼んで州の規定に従って改装が行われたことを証明してもらいます。チェックは1回きりではなく、数回にわたって必要になります。きちんと手順を踏んで工事とチェックを行なっていかないと、やり直しになってしまいます。

あるレストランの例ですが、営業中のレストランの営業権を買い、前店がクローズしてから3カ月以内のオープンを目指していました。ところが許可が完全でないうちに改装工事に着手してしまったため、チェックの段階で全てを元に戻すよう言い渡され、最初からのやり直しとなりました。そのため3カ月を過ぎてもオープンできず、現在の規定に従う必要が出てきたためますます工事の箇所が増え…と大幅に遅れてのオープンとなりました。アメリカではルールに従わないことに対しては、厳しいペナルティが課せられますので注意が必要です。

新しく店をオープンするには、最短でも約2〜3カ月。工事と行政が関わってきますので、必ず遅れると考えた方がよいです。居抜きの物件を借りたとして、規模や条件にもよりますが、約半年間。上記の場合、改装期間中に空家賃が発生した場合には、それだけの資金的余裕をみておく必要があります。新築予定物件内にオープンするのなら箱自体が建つのに約1年前後の期間がかかると考えておいた方が良いでしょう。

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Takeharu Kato (加藤丈晴)氏

某チェーン店現地開発担当。不動産ブローカーのライセンスを持ち、物件管理についても詳しい。

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